行政代執行



京都市、景観保全で原状回復の行政代執行 全国初

京都市は10日、歴史的な和風建築が立ち並ぶ東山区の「産寧坂伝統的建造物群保存
地区」の建物に、無許可で外観の変更を加えたとして、原状回復の行政代執行を実施
した。伝統的建造物群保存地区は全国に108カ所あるが、市によると、景観保全を目的
にした行政代執行は全国初。是正対象は「八坂の塔」で知られる法観寺に近い木造2階
建ての建物。チリ人男性が借りて2013年7月から針金細工の雑貨店を営業しており、
景観保全を定めた市の条例に反して無許可で外壁の一部をショーウインドーとして開放
していた。は今年6月に是正措置命令を出し、8月には代執行実施の戒告書も出したが
応じなかったため、10日午前に市の職員らがショーウインドーを木の板で塞いで固定化
した。チリ人男性は「窓がなくなれば外を歩く観光客などから店内が見えなくなり、営業
できなくなる」と話した。市の担当者は「このケースを看過したら地区の価値が下がって
しまう。見過ごすことはできない」としている。(2014/12/10 日本経済新聞)